新しい一年が幕を開けました。皆様にとって良い年でありますようお祈りします。
先日、職場の蔵書を整理しながら内容をざっと見ていたところ、職場のメンタルヘルスを扱った本の中に「男性たるものやはり仕事が中心。家庭ばかりというのは・・・」という記述、おやおやと思って奥付を見たら昭和末~平成初頭の版で、大学の精神科教授の著作でした。
それから20年以上、2010年の流行語大賞では第三位に「イクメン」が登場するまでになりました。その背景には少子化の進行、諸外国に比べ著しく少ない男性の家事育児時間・その表裏としての女性に偏った家事育児負担、そしてこれらに対する問題意識が背景にあるにせよ、時代の変化を感じずにはいられません。
さて、ここからは私ごとの羅列です。しみついた昭和の価値観ゆえか、私自身も「仕事で遅くなるのが当たり前」という意識が抜けず、二男が寝返りを打つようになるぐらいまでは、子供が起きているところを何日も見ないのが当たり前でした。ところが、長男が外見上ははっきりわからないものの周囲の手助けが必要な状態とわかり、ここから「イクメン」への挑戦が始まりました。
長男の乳児期にはお風呂に入れたこともありましたが、しばらく子供と接する機会が乏しかったこともあり、一緒に風呂に行こうとしても、「バイバーイ」と両手で押しのけられてしまう始末でした。が、やり方を変え、まず一緒に遊んだあと、様子を見計らって手を引いたら、ある日を境にすんなり一緒に入ってくれるようになりました。最近も機会があれば一緒に入るようにしていますが、長男・二男とはしりとり、お湯掛け合いなどで長湯になるため、妻の不興を買っています。三男はすんなり入ってくれていますが、膝の上に載せて洗っていたら安心しすぎてか、もりもりとやってくれたこともありました。
母親を休ませるのも「イクメン」の重要な任務です。とはいえ子守唄、読み聞かせなどいろいろやってみますが、うまくいくこともあればいかないこともあり。子供より先に眠ってしまっていることの方が多いかもしれません。正直なところ、三人ともまだまだ母親の方が良いようです。
三男妊娠中は(ごくたまに)朝食の支度なども。だいぶ進歩したなと思っていたところ、臨月になって「妊娠高血圧症(中毒症)で入院になった。」と妻からまさかの電話がありました・・・。
幸い一週間で退院、その後無事出産となりましたが、その間は朝の支度、出退勤に合わせて幼稚園の送迎、夕食に洗濯と毎日が全力疾走状態でした。さすがにもう一度やる自信はありません。
幸い、周囲の皆様の支えもあり、子供たちは三者三様、個性的ながらも成長しています。自身を試されるような場面も多々あり、育児は育「自」であるとは本当によく言ったものです。このようにいろいろ書いていますが、実際ほとんどは妻に任せたままですので、これからもよりいっそう、自分なりに父親として家族に関わっていきたいと思っています。
「健康さんぽ53号」
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